米軍の機密情報、「コピーアンドペースト」操作で流出

間抜けな話だが、これは、情報の単調性(monotonicity)という重要な話題が隠されている。今回の検閲者は、ただの間抜けな検閲者に過ぎなかったようだが、現実の国防総省等のテーマでは、権限者のみが、閲覧できるが、非権限者には、削除されているように見える為にはどうするかということが重要なテーマとして研究されている。これは、電子情報の場合、実際にデータを削除してしまうと、後で、元に戻すことが不可能に近いからだ。ワードの修正を記録するモードで、修正履歴が残っているが、権限のない閲覧者には、最終状態のみが見えるようにする感じだ。これは、実は、簡単そうで、複雑な離散数理問題を孕んでいるのだ。

勿論、知っている人には、「またか」だろうが、この単調性関連が、私の知的財産権の宝庫である。先の動的サーバ政府プロジェクトも、もともとは、計算機の基本データ構造に単調性を導入する為のプロジェクトという位置づけで予算をもらったものだ。単調性は、例えば、帳簿の電算化や、電子戸籍などにも応用可能だ。修正の履歴は消すことができない、但し、非権限者には、最終結果しか見ることができないし、勿論、修正することも、できない。削除も、ここを削除という、二本線を引くような情報の追加しか許されない。要するに、単調性とは、情報を足すことができても、引くことができない状態だ。

Monotonicyは、正確な定義は、私の論文も引用されてるMaxwell&Kaplanあたりに詳しいが、制約情報の無矛盾性を維持しながら、情報量が単調増加する状態を離散数理的に定義したものだ。元々は、機械翻訳や自然言語処理の研究で重要なテーマだった。というのは、入力文の解析途中で、どうしても、計算機メモリ上にある文法データを何度も使わねばならないが、それを単調性を維持しようとすると、何十メガもあるデータを何十万回もコピーしなければならないからだ。もしも、コピーしないと、解析の途中で文法そのもののデータが壊れてしまう。

勿論、単調性をアルゴリズムとして実現しようとすると、しくじれば、簡単にN2乗からN3乗オーダに行ってしまう。(Nは何十メガだ。) 選言(disjunction)があれば、指数関数的に行きやすい。これを最小限に押さえようというのが、いわゆるTomabechi Algorithmであった。(選言がない状態で線形時間・空間を実現。)90年、91年の発表であるが、現在でも実際利用されている最速アルゴリズムは、このアルゴリズムをベースとしている。要するに15年たった現在でも最速アルゴリズムの帝王の位置を維持している。

そろそろ、BlogなどのWeb世界や、P2P権利保護までも巻き込んで、本格的な単調性を維持した基盤アーキテクチャの実現にかかろうと思っている。堀江君も一枚かまないかい?

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