ナックルズの取材で長野の殺人事件現場に来ているので、見ることができなかったが、TBSがオウムの上祐をスタジオ生出演させたらしい。TBSが狂った。過去にも坂本弁護士をオウムが殺害する直接の引き金を弾いたのがTBSだったが、あれは、一社員の個人の犯罪だったが、今回はTBSという社の判断だから、TBSが発狂したとしか考えられない。今後TBSの取材はお断りするしかない。まさか、他局が追従することはないと思うが、そんなことになれば、国会で日本の放送行政を抜本から考え直さねばなるまい。
生出演させるというのは、一切、編集せずに好き勝手にしゃべっていい機会を与えるということだ。つまり、放送法、電波法で縛られたはずの公共の電波で、殺人集団オウムの宣伝を自由にさせたということだ。最高裁が死刑を確定した矢先に、その大事件を引き起こした張本人の集団のリーダに全国ネットで自分たちの殺人カルト集団の宣伝の場を与えるなどとは、視聴率競争で頭に血が上ったというレベルでは考えられない。言語道断。どう考えてもTBSは発狂した。なぜそうなったのかすぐに国会で追求すべきだ。まだ二度と同じ過ちをしないように徹底的にTBSを社会が糾弾すべきだ。
もちろん、今月号のVoice(PHP研究所)に書いたようにテレビは圧倒的に無意識に刷り込みをしやすい媒体であるので、そういった技術に長けたカルト教祖などを出演させるのはもともと大問題。特にオウム幹部を出すというのは、例え、ビデオ収録でもやってはいけない。どうしてもインタビューを出す場合は、目線を隠すなり、モザイク処理するなりをした上で、声も変えて流すべきだ。絶対に、生出演は許してはいけない。